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【材料買付余話(その3)】

A: 我が家を訪れた妻の友人が、客間に設置している座卓(長さ1900x幅1050x厚さ70)がひどく気にいったようで、これと同じ物を作ってほしいとのオーダーがありました。
※この座卓は10年程前に製作した、今では我が家の宝物です。

B: 新築工事中の方からオーダーがありました。
入り込んだ所に設置するダイニングテーブル(長さ2000x幅1200x厚さ50程度)で一枚板が希望ですが費用の面で全くキツイ。ならばと言うので、剥ぎ合わせでも可という事になりました。それでも、少々キツイなー。

と言う事で材料探しの日々がスタートしました。


2007.3.10
(その3-1)
 10年も前の雑誌(ウッドワーキング)をパラパラめくっていると「木工愛好家に耳寄りな情報」とかいう見出しが目に留まりました。国内産の材料を希望者へ安価でお分けする旨の説明記事にダメもとで発信元へ電話してみました。

「どんな木でも、何万本でもあるで」とのことでした。早速高速に乗って出かけました。なるほど沢山有る事は有るのですが・・・

  1. 厚さ10センチを超えるケヤキなど、一般家庭にはマッチしない物を、これにしときと執拗に勧める。
  2. 野積の為そこそこ痛んでいる(腐食が進んでいる)木が多く座卓向きには今一気に入らない。
  3. これまでの経験から値段が思っていたよりタカイ。
  4. 材料だけでなく、買い付けに行っている者に対する態度等全てに期待はずれ。

要するに、聞くと見るとでは大違いというのが如実、高速代その他が無駄に終わったような一日でした。


2007.3.31
(その3-2)
 そこで、我が家の座卓製作時荒板の購入先であるYを訪問しました。

 3年前に妻の妹が家を新築した際、Yで荒板購入し同じく座卓を製作、最終仕上げの漆塗りはYにお願いしたこともあってYの店頭で売り出してもよいと言われる程の出来栄えでした。(話が横道にそれました)

 いつもYを訪問した時は勝手な無理に対しても厭な顔をせず聞いてくださり、また今回は社長さんはじめお店の方2名計3名で広い材料倉庫を隅から隅まで、気に入りそうな荒板をこれでもかこれでもかと見せてくださり、気の毒なくらいでした。

 結局午前11時頃から約3時間こちらのダメ出しに厭な顔一つ見せず頑張って頂きこれならと言う一枚に辿り着きました。Yと言う所は

  1. 多少高価に感じるが、物は良い。
  2. 希望をよく聞いてくれて、無理強いは決してしない。
  3. 材料(資材)の保管・管理が抜群に良い。
  4. 社長さんの教育が良いのでしょう、お店の皆さん感じがいい。
オブジェ

今回の、買い付けの総括。
皆さん、ご近所のお店等々で欲しい物で良い物、気に入った品物が値段相当であれば、お金払ってもいいと思いますよネ。
仮に安くても良くないと思えば買えませんよネ。

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